「元請けからの紹介に頼らず、自社のホームページで直接問い合わせを獲得したい」――塗装業の経営者からよく聞く声です。この記事では、塗装会社がホームページを活用して問い合わせを増やすための5つのポイントを解説します。
POINT 01
なぜ塗装会社にホームページが必要か
塗装業界は長らく「元請けからの下請け」が当たり前の構造でした。しかし、下請け構造にはリスクがあります。元請けのマージンが差し引かれるため利益率が低く、仕事量も元請けの都合に左右されます。景気が悪くなれば、真っ先に切られるのは下請けです。
「じゃあポータルサイト(一括見積もりサイト)に登録すればいい」と考える方もいますが、これにも落とし穴があります。成約1件あたり数万円の手数料が発生するサービスが多く、せっかく受注しても手数料を引くと利益がほとんど残らないケースも珍しくありません。しかも、競合他社と価格で比較されるため、値下げ競争に巻き込まれやすいのです。
自社のホームページがあれば、問い合わせが直接来ます。手数料はゼロ、利益率は大幅にアップします。さらに重要なのは、Googleで「○○市 外壁塗装」と検索する人は、今まさに塗装を検討している"今すぐ客"だということ。チラシやポスティングでは届かない、購買意欲の高いお客様に24時間365日リーチできるのが、ホームページの最大の強みです。
POINT 02
施工事例ギャラリーの見せ方
Before-After写真は、塗装業にとって最強の営業ツールです。色褪せた外壁が美しく生まれ変わる様子を写真で見せれば、「うちもこんなにキレイになるんだ」とお客様の背中を押すことができます。口頭の説明より、1枚の写真のほうが何倍も説得力があります。
写真のクオリティは妥協しないでください。暗い写真、斜めの写真では台無しです。明るい時間帯に撮る、同じアングルで施工前・施工後を比較する――これだけで、施工事例の訴求力は格段に上がります。可能であれば、施工中の工程写真も数枚入れると、丁寧な仕事ぶりが伝わります。
写真だけでなく、施工内容のテキスト情報も必ず記載しましょう。使用した塗料の種類(シリコン、フッ素、無機など)、費用感(「80万円台」のようなざっくりした表記でOK)、工期、お客様の声。これらの情報が揃っていれば、お客様は「自分の家ならいくらくらいかな」と具体的にイメージできます。
そして見落としがちなのが、地域名を入れること。「外壁塗装事例」ではなく「○○市 外壁塗装事例」とタイトルに地域名を含めることで、ローカル検索でヒットしやすくなります。施工事例のページは、SEO対策としても非常に有効なのです。
POINT 03
地域SEO対策のやり方
塗装業のWeb集客において、もっとも費用対効果が高いのが地域SEO(ローカルSEO)です。まず最優先でやるべきは、Googleビジネスプロフィールの設定。これは無料で登録でき、Googleマップや検索結果のローカルパック(地図付きの検索結果)に自社が表示されるようになります。
狙うべきキーワードは明確です。「○○市 外壁塗装」「○○区 屋根塗装」「○○市 塗装会社」――このような「地域名×サービス名」がメインキーワードになります。自社がサービスを提供しているエリアのキーワードをリストアップし、それぞれのキーワードに対応するページを用意するのが理想です。
ここで重要なポイントは、1ページにつき1つの「地域×サービス」を狙うこと。「○○市の外壁塗装」と「△△市の屋根塗装」を1つのページに詰め込むのではなく、それぞれ別のページとして作成します。こうすることで、Googleはそのページが何について書かれているかを正確に理解でき、検索順位が上がりやすくなります。
もうひとつ見逃せないのが、口コミ(レビュー)の数と評価です。Googleビジネスプロフィールの口コミは、ローカル検索の順位に直接影響します。施工が完了したお客様に「Googleで口コミを書いていただけませんか」とお願いする習慣をつけましょう。口コミの数が10件、20件と増えるにつれて、検索結果での表示順位が目に見えて上がっていきます。
POINT 04
見積フォームの最適化
せっかくホームページに訪問してくれたお客様も、問い合わせフォームが使いにくければ離脱してしまいます。フォームの項目は少なく。名前・電話番号・住所・相談内容の4項目で十分です。「築年数」「建物の構造」「希望の塗料」など細かい項目は、電話や現地調査で確認すれば済むこと。フォームで聞くべきは「連絡先」と「ざっくりした相談内容」だけです。
フォームのボタンやキャッチコピーも重要です。「お問い合わせ」よりも「無料見積り」「60秒で完了」のほうが、お客様の心理的ハードルが下がります。「まずは無料で見積りだけでも」と思ってもらえれば、問い合わせ数は確実に増えます。
電話番号も目立つ位置に配置してください。塗装業のお客様層は40代〜60代が中心。フォームよりも電話で問い合わせたい方が非常に多いです。ヘッダーやページの固定位置に電話番号を大きく表示し、営業時間も併記しましょう。
そして最も重要なのが、スマホ対応。塗装業のホームページへのアクセスの約7割はスマートフォンからです。電話番号をタップするだけで発信できるように設定し、フォームもスマホで入力しやすいサイズ・レイアウトにする。これだけで問い合わせ率が大きく変わります。
POINT 05
HP制作の費用相場と選び方
塗装会社がホームページを制作する際の費用相場は、依頼先によって大きく異なります。
大手制作会社:50〜150万円。デザイン・機能ともに高品質ですが、その分費用も高額です。大手ならではの安心感はありますが、塗装業界に特化しているわけではないため、業界特有のニーズを伝えるのに時間がかかることもあります。
フリーランス:15〜30万円。コストパフォーマンスに優れ、直接やり取りできるため柔軟な対応が可能です。ただし、スキルや実績はピンキリなので、過去の制作実績をしっかり確認してから依頼しましょう。
テンプレート型:5〜10万円。もっとも安価ですが、デザインの自由度が低く、他の塗装会社と似たような見た目になりがちです。「安く始めたい」という場合には選択肢になりますが、競合との差別化は難しいでしょう。
HAKUSOでは、ホームページ制作30万円〜、LP(ランディングページ)制作15万円〜で承っています。代表の白倉は塗料メーカーで4年半の営業経験があり、塗装業界の課題を深く理解しています。「塗装屋の気持ちがわかる制作者」として、問い合わせが来るサイトを一緒に作ります。
WRITTEN BY
白倉 幹久(Mikihisa Shirakura)
塗料メーカーで4年半の営業経験を経て、2025年11月にHAKUSOを開業。塗装業・建設業のWeb集客に強い個人Web制作事務所を運営。
2026年2月28日 公開