AIがコードを書く時代になった。v0、Cursor、Claude Code、GitHub Copilot...。「Webクリエイターの仕事がなくなる」と言われて久しいが、現場で感じるリアルはちょっと違う。AIとの共存戦略を本音で語ります。
REALITY
AIが得意なこと・苦手なこと
まず、冷静に現状を整理しましょう。2026年現在、AIが得意なのは以下の領域です。定型的なコード生成、コンポーネントの量産、バグ修正のヒント出し、そしてドキュメント作成。これらの作業においてAIは人間を大幅に上回る速度で成果を出します。
一方で、AIが依然として苦手なのは次のような領域です。ブランドの文脈理解、ユーザー心理に基づいた設計、クライアントとの対話(特にまだ言語化されていないニーズの引き出し)、そしてデザインの「なぜ」を説明すること。
たとえば、AIに「飲食店のWebサイトを作って」と指示すれば、それなりに見栄えの良いサイトを数分で生成してくれます。しかし、「このお店は30年続く家族経営の和食店で、常連客は50代以上が中心で、最近は若い世代の新規客も増やしたい」という文脈を理解した上でのデザイン判断は、AIにはまだ難しいのが現実です。
つまり、AIは「作業」は代替できるが、「判断」と「対話」はまだ人間の領域。これが2026年2月時点での正直な所感です。
HOW I USE AI
HAKUSOでのAI活用法
「AIを使わない」のではなく「AIを道具として正しく使う」-- これがHAKUSOのスタンスです。実際の制作フローにおいて、AIは以下の4つの場面で大きな力を発揮しています。
コーディング補助
Claude Codeで反復的なHTML/CSSを効率化。たとえば、レスポンシブのブレークポイント対応、フォームのバリデーション、アクセシビリティ対応(aria属性の付与)など、定型的だが量の多い作業をAIに任せることで、デザインの質に集中する時間を確保しています。
コンテンツ草案
ブログ記事の構成・初稿をAIで生成し、人間が編集・リライト。AIが出力する文章はどうしても「AIっぽさ」が残るため、そのまま使うことはありません。構成案や素材として活用し、HAKUSOの文体と視点で書き直しています。
画像生成
ダミー画像やアイデア出しにAI画像生成を活用。クライアントへの提案段階で、完成イメージを視覚的に伝えるためのモックアップ作成に重宝しています。最終的な本番画像はプロのカメラマンや素材サイトを使用します。
リサーチ
SEOキーワード調査、競合分析の高速化。手作業だと数時間かかる競合サイトの分析を、AIに構造化された形で要約させることで、ヒアリングまでの準備時間を大幅に短縮しています。
SURVIVAL
AIに奪われない3つのスキル
「AI時代にWebクリエイターとして生き残るにはどうすればいいか?」-- この問いに対する自分なりの答えを、3つのスキルとしてまとめました。
1. ヒアリング力 -- クライアントの言語化できないニーズを引き出す力。「かっこいいサイトにしたい」の裏にある「本当は予約数を増やしたい」という本音を、対話を通じて引き出す。AIはまだ、人間の曖昧な感情や暗黙の期待を読み取ることができません。対面でもオンラインでも、相手の表情や声のトーンから真のニーズを探り当てるスキルは、AI時代においてますます価値が高まります。
2. 審美眼 -- 「なんかダサい」を「ここをこう変えれば解決」に翻訳する力。AIが生成したデザインを見て「何が悪いのか」「どう修正すれば良くなるのか」を判断できるセンスと知識。これはつまり、AIの出力に対するクオリティコントロールの能力であり、経験と学習の積み重ねによってのみ培われるものです。
3. プロジェクト管理 -- 納期・品質・コストのバランスをとる総合力。Web制作は単にコードを書くだけではなく、クライアントとの調整、スケジュール管理、予算内での最適化、品質担保まで含む総合的なプロジェクトです。この「人間同士の調整力」は、AIが最も代替しにくい領域の一つです。
要するに、「AIができることはAIに任せ、人間にしかできないことに注力する」-- これが2026年のWebクリエイターの生存戦略です。
PHILOSOPHY
HAKUSOの考え方
「AIは道具であり、ライバルではない。大切なのは道具をどう使いこなすか。」
かつてPhotoshopが登場した時も、「デザイナーの仕事がなくなる」と言われました。WordPressが普及した時も「コーダーは不要になる」と騒がれました。しかし現実はどうでしょうか。ツールが進化するたびに、クリエイターの役割は「変化」しただけで、「消滅」はしていません。
AIも同じです。AIがコードを書けるようになった今、Webクリエイターの価値は「コードを書くこと」から「何を作るべきかを考えること」にシフトしています。HAKUSOは、この変化を恐れるのではなく、積極的に取り込み、クライアントにより高い価値を提供していきます。
最後に一つ。AIに任せた方が効率的な作業を人間が意地になって手作業で行うのは、プロフェッショナルの仕事ではありません。逆に、AIにすべてを丸投げして品質チェックを怠るのも失格です。「AIと人間の最適な役割分担」を常に模索し続けること -- それが、これからのWebクリエイターに求められる姿勢だと考えています。