腰痛でお悩みの方へ——整形外科からのアドバイス
腰痛は、日本人の約8割が生涯に一度は経験するといわれるほど身近な症状です。デスクワーク・家事・育児・加齢など、さまざまな原因が複合して起こります。「湿布を貼って様子を見ればいいか」とそのままにしてしまう方も多いですが、原因によっては早期受診が重要なケースもあります。
腰痛の種類と原因
腰痛は大きく「急性腰痛(いわゆるぎっくり腰)」と「慢性腰痛(3ヵ月以上続くもの)」に分類されます。また、原因となる疾患によっても種類が異なります。
- 筋・筋膜性腰痛:重い物を持つ・長時間同じ姿勢でいるなどで筋肉や筋膜が傷つく。最も多い腰痛
- 椎間板ヘルニア:背骨の椎間板が飛び出し、神経を圧迫。足のしびれや痛みを伴うことが多い
- 脊柱管狭窄症:中高年以降に多く、歩くと痛み・しびれが出て少し休むと楽になるのが特徴
- 腰椎すべり症:腰椎がずれてしまう状態。腰痛のほか、下肢の症状が出ることも
- 内臓由来の腰痛:腎臓・婦人科系疾患が原因のこともあり、注意が必要
こんな腰痛はすぐに受診を
発熱を伴う腰痛、安静にしていても痛みが増す、足のしびれや脱力感、排尿・排便に違和感がある——これらの症状がある場合は、早めに整形外科を受診してください。
整形外科での診察・検査内容
初診では詳しい問診から始めます。「いつから・どんな動作で痛むか・痛みの広がり方」などをお聞きし、必要に応じてレントゲン・MRI検査を行います。MRIは椎間板・神経・靭帯など軟部組織を確認でき、腰痛の原因特定に非常に有効です。
診断結果をもとに、痛みの段階と日常生活への影響を考慮しながら、最適な治療方針をご提案します。
治療の選択肢
- 薬物療法:鎮痛剤・筋弛緩剤・神経ブロック注射など、症状に応じた薬を処方
- リハビリテーション:理学療法士による運動療法・姿勢矯正・温熱療法
- コルセット:急性期の固定・日常生活での補助に使用
- 手術:保存療法で改善が見られない重症例に限定。内視鏡手術など低侵襲な選択肢も
自宅でできるセルフケア
医師の診療と並行して、日常生活での習慣改善も大切です。以下のポイントを意識してみてください。
- 長時間同じ姿勢を続けない(30〜60分ごとに軽くストレッチ)
- 椅子の高さを調整し、骨盤を立てた姿勢で座る
- 床から物を拾うときは膝を曲げて持ち上げる
- 腹筋・背筋を鍛える体幹トレーニングを習慣に(医師への相談後に開始を)
- 寝るときは横向きに膝を軽く曲げると腰への負担が減る
この記事のまとめ
- 腰痛の原因は多様。自己判断せず原因を特定することが重要
- 足のしびれ・発熱・排尿異常を伴う場合は早急に受診を
- MRI・レントゲンで正確な診断、原因に合った治療を受けられる
- 薬物療法・リハビリ・手術など段階的な治療選択肢がある
- 姿勢改善・体幹トレーニングなど日常ケアの継続も大切
腰痛が続いている方は、ぜひ一度ご相談ください。
レントゲン・MRIによる精密検査も当院で対応しています。